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冬をむかえる鳩山農場 訪問記


WINTER 2014

肌寒い風が吹き始めた11月の初旬。冬の足音が聞こえ始めたこの季節でも、
広大な鳩山農場の畑にはたくさんの野菜たちがスクスクと元気に育っていました。

生い茂る雑草と入り混じって土から顔を出す力強い野菜たち。
鳩山農場に一歩足を踏み入れると、私たちが想像する畑とはまったく違う、これぞオーガニック農場というような自然いっぱいの光景が広がります。
まず目に飛び込んできたのは、水々しく青々としたきれいな葉をつけたキャベツ畑。年内には収穫を終えるというこのキャベツたちは、見るからにしっかりとしていてサイズも特大!普段スーパーで目にするキャベツとは、内から溢れるパワーが違いました。
しかし、美味しい無農薬野菜に付きものなのが、虫。時には、農場スタッフの皆でピンセットを使い、一匹一匹駆除します。とくに天敵なのは、「夜盗虫」と呼ばれる夜行性の害虫たち。これらの虫から野菜を守る防虫対策はとくにキャベツにとっては必須なのだそうです。

鳩山農場
鳩山農場

そんな一面に広がったキャベツ畑の隣には、また別の種のキャベツがひっそりと芽を生やしていました。まだ実がなっておらず、これから収穫期まで半年ほどかけて育つというこのキャベツは、畑の中で空きが出た場所を無駄にしないために植えられたもの。限られた土地と季節を最大限生かすため、とくにその時期の旬のものしか育たないオーガニックな鳩山農場では工夫と対策が欠かせません。

鳩山農場

冬の鳩山農場を彩る、赤と緑のコントラストが美しいレタス畑。

鳩山農場

キャベツ畑を少し奥へ進むと見えてくるのが、赤と緑のコントラストが美しいレタス畑。鮮やかな青々とした葉をつけたリーフレタスと、きれいな赤紫色の葉をつけたシルクレタスが仲良く並んで育っていました。これらのレタスは、今がちょうど収穫期。これから約 1~2週間の期間を目安に、獲れ頃を迎えた実から順に収穫していきます。
鳩山農場では、こういったレタスやキャベツなど葉野菜たちの苗を、専用の「育苗ハウス」で育てています。ここで種を蒔き、苗を育てて、時期を迎えるといよいよ畑デビューさせるのです。この育苗ハウスでの作業こそが畑に出たときの野菜たちの土台となりパワーとなるため、この場所は、鳩山農場の野菜たちにとってまさに命となる場所なのです。

鳩山農場

みずみずしいニンジンと、初冬にも育つズッキーニ。
野菜の底力を感じる野菜たちの生命力に感嘆!!

次に見えてきたのはニンジン畑。ニンジンも、12~1月にかけての冬が収穫期。大きく立派に育ったニンジンは赤々として力強く、健康そのもの!葉っぱもみずみずしくて、とてもきれいでした。ニンジンの葉は、サラダにしたり和え物にしたりとさまざまな料理に使えるそうで、とても美味しいのだとか。スーパーでは葉っぱ付きで売られていることがなかなかないので、知りませんでした。
お次はズッキーニ。夏が旬のズッキーニが、肌寒いこの季節にまだ育っていることには驚きました。実は、ズッキーニをはじめとする夏に旬を迎える夏野菜たちは、霜が降りはじめる時期まで収穫ができるのだそうです。野菜の旬は短いとよく言われますが、粘り強い野菜の底力をみたような気がしました。

鳩山農場
鳩山農場

機械を使わずすべて手作業で収穫される生姜たち。

新生姜

最後に見学したのは生姜畑。畑の前に立つと、ハーブに似た爽やかな香りが微かに漂います。土から掘り出すと、さらに香りは強くなります。お料理ではその爽やかな風味がアクセントになりますが、畑にいてもこんなに香るものなのかとちょっと驚き。生姜は11月が収穫期。

新生姜

葉が黄色くなってきたら獲り頃のサイン。生姜は機械を使わずに手作業で収穫します。そのため女性のスタッフにはなかなかの重労働…たいていは男性スタッフが担当します。生姜の畑では、農場長が新生姜と根生姜の違いについて教えてくれました。スーパーでは、別々のパックで売られているそれぞれの生姜しか見たことがありませんが、新生姜も根生姜も、同じ株にできるものだそうです。根っこの、上の方に付いているのが新生姜、下の方に付いているが根生姜だそうです。普段、スーパーの野菜しか目にしない私には、知らないことがいっぱいでした!

大事に見守られて育つ鳩山農場の野菜
魚粉を使った動物性のオーガニック肥料で濃厚な味わいの野菜が育つ!

最後に、鳩山農場で使っている肥料について宮本さんにお話を伺いました。
「鳩山農場では、魚粉を使った動物性のオーガニック肥料を採用しています。動物性肥料で育った野菜は、植物性肥料で育った野菜に比べて味の濃いものが育ちます。動物性ですが、畜糞堆肥とは違って匂いもほとんどありません。この肥料を、作物の種類によって量や配分を変えながら与えています。」
それぞれの野菜に合ったやり方で、それぞれの美味しさを最大限に引きだす。肥料にも栽培の仕方にもこだわり大事に大事に見守られて育った鳩山農場の野菜には、栄養や美味しさと一緒に、農場長をはじめとするスタッフの方々の愛情もたっぷり詰まっています。

鳩山農場
鳩山農場

今回、初冬の鳩山農場を見学して改めて感銘を受けたのは、やはり農場スタッフの方々のご苦労と常に努力を忘れない姿です。鳩山農場の1日は、まだ空が薄暗い早朝の5時半頃からスタートし、すっかり日が暮れた夕方の6時頃まで作業が続きます。虫や雑草、野菜の病気など、オーガニック農場ならではの課題や苦悩がありながらも、それらひとつひとつと向き合いながら、毎日奮闘しています。畑には蝶々がヒラヒラとあちらこちらで飛んでいましたが、この可愛い蝶々たちも、農場スタッフからすれば大敵なのです。
安心して食べられる美味しい無農薬野菜を、多くの方の食卓へ届けたい、そしてオーガニック野菜の良さを、もっともっとたくさんの人たちに知ってもらいたい…。そんな農場スタッフの思いがあふれた鳩山農場は、今日も日が昇る前から動きだしています。

鳩山農場

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